「モバイルのブラウジングを加速させる」とグーグルが発表

グーグルは来年初めに「モバイルのブラウジングスピードを加速させる」と発表

グーグルは、現在進行中のモバイルでのブラウジングを加速させるプロジェクト「AMP (Accelerated Mobile Pages)」を、来年の初めに公開する予定であると明らかにしました。

[引用元 -AMP Project]

モバイルのブラウジングを加速させるプロジェクト「AMP」とは?

「AMP (アンプ)」は、このプロジェクトの要であるフレーム名でもあり、モバイル端末でのウェブページの読込みスピードを加速させて、ユーザビリティを向上させる狙いで立ち上げられたプロジェクトです。このAMPフレーム(HTML)に基づいてウェブページを作る事で、グーグル検索エンジン上にてページがキャッシュ(アクセスしたサイトのデータを一時的に保管し、次回アクセスした際の表示を速くする仕組み)されるため、コンテンツをダウンロードする時間を大幅に短縮することが可能になります。例えば、ニュース配信のサイトでは、コンテンツの情報量に加えて広告表示などのシステム(JavaScriptなど)も一緒にダウンロードしなければならなく、特にモバイルユーザーにとっては閲覧するまでに時間を要していました。その結果、モバイルのデータ使用量や待ち時間が増え、サイトから離脱してしまう傾向がありました。そこで、このAMPフレームの活躍が大いに期待されています。

[引用元 -TechCrunch]

このAMPフレームを取り入れているサイトの中には、「朝日新聞」、「毎日新聞」、「産経デジタル」などがあり、常に新しいページが日々作成されるサイトなどが、AMPフレームによってその恩恵を受けるようです。ちなみにフェイスブックでは、出版社などのコンテンツをファイスブックのニュースフィードに表示する「インスタント記事」のプログラムがあり、これに対抗したのがAMPフレームになります。

AMPフレームとフェイスブック「インスタント記事」の違い

AMPフレームとフェイスブックの「インスタント記事」の大きな違いは、AMPフレームではある程度のデザインが可能なため、自社サイトの色を出すことが出来ますが、フェイスブックの「インスタント記事」では、全てのコンテンツが同じように表示されるため、ブランディング効果が減少してしまいます。また、AMPフレームでは、自社サイトでの広告のように表示することが可能になりますが、インスタント記事では、いくつかの制限とマージンを取られてしまいます。

AMPページのグーグル検索へのインデックスは来年?

AMPフレームは、順調な滑り出しを見せていて、まだ多くのメディアなどが導入を検討しているため、重大な問題が発生しない限りは、来年の初めにはグーグル検索へのインデックスが予定されています。現在はベータ版のみ閲覧が可能になっていて、以下の方法でデスクトップから見ることが出来ます。

AMPフレームのベータ版を見る

AMPフレームは、現在70社以上のメディアとパートナーシップを結んでいて、これらが代表している地元の新聞社やテレビ局は、合わせると1600社ほどに及ぶそうです。これほどまでに数多くのメディアに興味を持たれているのは、「AMPフレーム」によって、モバイルのユーザビリティ向上に加えて、広告からの収益増加を大いに期待しているからだと思われます。

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