Bingがオートコンプリートを強化。学術論文と映画のクエリ候補を高度に推測!

Bingが学術論文と映画のクエリに対してのオートコンプリート機能を強化

Bingは、検索エンジンのオートコンプリート機能を強化したこと明らかにしました。これにより、学術論文と映画のクエリに対して、より高度で広範囲な推測(オートコンプリート)が可能になりました。

[引用元 -Bing blogs]bing関連記事

例えば、次のようなクエリ方法にて、オートコンプリートの候補を表示できるようになりました。

  • 著者名の入力で、その著者によって書かれた全ての論文候補を表示
  • 特定の共著者名による論文候補の表示
  • ある会議で発表された詳細なテーマについての論文の候補表示

あんまりピンとこない人もいると思いますので、実際にクエリを順に入力してました。クリエ内容は、「machine learning papers by andrew y ng in nips」=「”機械学習論文” (by) ”アンドリュー・Y・Ng” (in) ”NIPS”」で、要約すると”アンドリュー・Y・Ng”氏がNIP(Neural Information Processing Systems)会議で発表した機械学習の論文」となります。

① まずは、「Machine Learning (機械学習)」と入力してみると

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Bingのオートコンプリートは、機械学習の意味と他のクエリ候補を表示しました。

② 続いて「papers (論文)」と入力すると、

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クエリの意図が明確になった為、「by (~によってされた)」や 「about (機械学習の~について)」などの意図(学術論文)に関連した候補が出てきました。

③ そして「by (~によってされた)」と入力すると

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ここでオートコンプリートは、検索者のクエリの意図を完全に解釈(特定の著者によって書かれた機械学習の論文をさがしていると解釈)したことで、ことなる領域にてセマンティックグラフ(意味論グラフ)を参照しながら、次の最も可能性のある候補を表示しました。つまりは、機械学習の論文を書いた(又は発表した)著者達の表示になります。

④ 名前を入力していくと、瞬時に著者を絞ってくれます。

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⑤ 「in (場所)」と入力すると、これまでアンドリュー氏によって書かれた機械学習の論文が発表された場所のリストが表示。

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⑥ 最後に、論文が発表された場所の「NIPS」をクリックして検索完了です。

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映画名でのオートコンプリートは、次のようなクエリの入力方法で候補の表示がされます。

  • 監督名の入力による映画候補の表示
  • 特定の映画ジャンルと主演俳優名の入力による映画候補の表示
  • 特定の年と主演俳優名の入力による映画候補の表示
  • ダブル主演俳優名の入力による映画候補の表示

例えば、「Comedy Movies starring Tom Hanks」、要約すると「トムハンクスが主演したコメディ映画」はというクエリを入力すると、以下のようにオートコンプリートの候補が表示されます。

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そして、以下のような検索結果が表示されました。トムハンクスが主演したコメディなどの作品が、いくつかカルーセル内に表示はされています。

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Bingの改良されたオートコンプリートの仕組みとは?

以前までのBingのオートコンプリートでは、ユーザーのクエリ履歴と検索トレンドからの推測だけでしたが、今回アップデートされたオートコンプリートでは、学術論文と映画の分野にて、これまでに検索されたことのないクエリの候補表示までもが可能になりました。セマンティクグラフを、極めて効率的に実行(構成・参照・表現)する機能に加えて、ユーザーが入力した言語を瞬時に解釈する構成要素が、このオートコンプリートの性能を格段向上させました。

基礎をなす領域の仕組み(フォーマット)は、以下のグラフをみると分かり易いと思います。

Bingがオートコンプリートを強化。学術論文と映画のクエリ候補を高度に推測のグラフ

ユーザーが各領域に適したワードを入力するたびに、セマンティックグラフから最も適した候補を参照して、検索バーに表示させます。要するに、事前に定められているフォーマット形式でクエリを入力していくことで、より的確な候補を算出できるという仕組みになっています。

Bingがオートコンプリートを強化。学術論文と映画のクエリ候補を高度に推測のグラフ01

以上が、改良されたBingのオートコンプリートの説明になります。2016年の検索エンジン市場はbingが熱くなるの記事でも書きましたが、bingは検索エンジン市場のシェアを拡大中で、検索エンジンの改良に力を入れているように見受けられます。今回のアップデートは、検索者がオートコンプリートの組合せルールに従った形式でクエリを入力することで、より的確な候補を表示できるというものになります。現在の環境と効率性などを考えると、最適な方法ではあると思いますが、時代をさかのぼった考えのように感じます。より高度に発達、そして膨大な経験を得た機械学習(AI)のオートコンプリートが完成してしまえば、この方法は不必要になってしまうのではないかと思われます。

D編集者 | 2016年09月15日 | テクノロジー
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