ディスプレイネットワーク広告のインプレッション単価が、全て視認範囲に変更
今年10月にグーグルのディスプレイネットワーク広告が「全てのCPM (インプレッション単価)が、視認範囲のインプレッション単価 (vCPM)に変更する」と発表しましたが、ついに従来のインプレッション単価が廃止され、「視認範囲のインプレッション単価 (英名:Viewable Cost-per-thousand impressions)に変わりました。
これまでのインプレッション単価とは?
インプレッション単価での広告は、ユーザーにクリックしてもらうことが主目的であったリスティング広告とは異なり、ユーザーに目にしてもらうこと、つまりはブランディングに適した表示回数の頻度によって単価が変わる広告になります。したがって、広告をクリックされなくても広告費用がかかる仕組みとなっています。しかし、このインプレッション単価での広告には、長年に渡って問題視されていた解題がありました。それは、インプレッション単価制の最終目的である「広告がユーザーの目に触れる」が達成されないことが全体の半分に及んでいたことです。
2014年12月にグーグルが公表したデータでは、「56.1%のディスプレイネットワーク広告はユーザーに見られていない」と明らかにされています。要するに、ユーザーに視認される可能性のあった広告は、50%に満たないということです。ユーザーの目に留まる・留まらないは、広告の見た目やユーザーによって変わりますが、例えばウェブページの一番下部に広告が表示されてしまうと、そもそも視認範囲外になってしまう可能性が非常に高くなり、ユーザーの目に留まる・留まらない以前の問題になります。
視認範囲のインプレッション単価
今回、従来のインプレッション単価制のディスプレイネットワーク広告が廃止され、視認範囲のインプレッション単価制に変わりました。この視認範囲のインプレッション単価は、これまでの課題であった「ユーザーの目に触れることのない」場所にディスプレイネットワーク広告が表示されても、その広告費用が一切発生しない(カウントされない)仕様になりました。この視認範囲のインプレッション単価制により、ディプレイネットワーク広告の視認性を大きく向上させ、広告価値を高めようというのが、グーグルの狙いになります。
広告の視認性を左右する 5 つの要因は以下の通りになります。
視認範囲のインプレッション単価の費用発生条件
視認範囲のインプレッション単価での広告掲載費は、広告面積の50%以上の表示で、ディスプレイネットワークの広告では1秒以上、動画広告では2秒以上画面に表示された場合(Media Rating Councilが定めた業界標準)に、広告費が発生するようになっています。
視認範囲の「フリークエンシー キャップ」
フリークエンシー キャップ (英名:frequency capping)は、同じユーザーに広告を表示する回数を設定する機能ですが、このフリークエンシー キャップも視認範囲での対応となりました。これにより、視認範囲外で表示された広告は、設定した表示回数にはカウントされることがなくなる為、より設定精度の高い「同じユーザーへの広告表示回数」が可能になりました。
より正確にキャンペーンの成果を把握できる新しい指標を導入
- 視認範囲に表示された広告のインプレッション数
- 視認範囲に表示された広告のインプレッションの割合
- 視認範囲に表示された広告のクリック率
以上が、「全てのディスプレイネットワーク広告を視認範囲のインプレッション単価に変更」の説明になります。
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